父が亡くなりまして

1月14日未明。脳内出血で父が亡くなりました。
生前の父を忘れない様に、ここに書き留めておきます。

昨年9月16日に母をなくして以来、僕たち家族は父を中心として4ヶ月という時間を過ごしてきました。
最初の3ヶ月間父は、母を亡くしたショックで生きる意味さえ無くしてしまったような状態でありましたが、いつもそばにいて寂しさを紛らわせようと話しかける孫たちや、父の好きな食事を生前の母の料理を見よう見まねでチャレンジしていた嫁。そんな甲斐もあり100か日を迎えた日を境に笑顔を見せるようになり、毎日の生活を前向きに考え、最近では楽しそうに笑うようになった父親の顔がハッキリと思い出されます。短い時間ではありましたが、僕たち家族にとってはこの上ない有意義で楽しく、そして濃い時間でした。

僕自身も、今までにないくらい父との一緒の時間を過ごし、父の若い頃の話や、母との出会いと結婚に対するエピソードなど、今まで知らなかった青春していた両親の話を初めて聞きました。中学を卒業し、住み込みで働き始めた会社の社長との出会いで、高度成長期時代に生きた父は会社が大きくなるとともに日本中をトレーラーで走り回る元祖トラック野郎でした。
仕事に責任と誇りを持ち、会社を愛し、そして何より家族を愛した人生でした。

母が亡くなり、そして父が亡くなりましたが、毎日の生活の中をひとつひとつ振り返ると、その日を待つように身の回りを整えて旅立ったんだと、感じずにはいられません。母が亡くなってからというもの、父は少し少し母の遺品を整理し自分の身の回りも整頓していました。

今はもう、いつも家族が一緒にいたリビングの、父と母の指定席には二人の姿はありませんが、きっと今頃4ヶ月ぶりの再会を喜んでいるのではないでしょうか?

夕べ子供たちが言っていました、じいちゃんとばあちゃんは昔みたいに、二人でどこか旅行でも行っているような感じだよね?と。そんな会話の中で感じるのは、身体は無くなってしまっても魂は生き続けているんだなと思えるのです。そう、二人が出会った50数年前からずっと一緒だったように。

これからは、今いる僕たち家族、一人一人がもっともっと精進し、そして両親へ回向して行きたいと思います。それがこれからでも出来る親孝行だと信じています。そしていつか親に負けない家庭を作るとともに、最高のいい人生だったな!と最期には言えるような生き方をして行きたいと思います。
だって、一番身近にこんなに素敵な見本になる二人がいるのですから。

(喪主挨拶より引用)


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